姫騎士シャロンと異世界の勇者今日の夜空は雲一つない満点の星空。
俺たちは重い天体望遠鏡を担いで走っている。
「おい、急げよ! 好機を逃してしまうぞ!」
「あ、ああ……解ってるけど、そんなに急いで走らなくても……はぁはぁ」
好機とは無論、天体観測である。
今日はペルセウス流星群が最もよく観測できる日なのだ。
心配だった天候も最高な状態、これを逃せば普段何のため学校の連中から‘穀潰し’‘いらない部’と後ろ指さされるのに堪えながら天文部を守ってきたのか分からなくなる。
「何言ってるんだよ、きっと三輪先生も待ってるし
今世紀で一番きれいに見れるって言われてるんだ!